屍鬼

絶対読もう! と思って持って行った。文庫版。なんとか読めた。読めたけど辛いわ〜。
やっぱ3巻目〜4巻目くらいが辛い。3巻終わったところで我慢できなくなって、先に最後を読んだ。ある程度先が見えないと「どうなるのか?」って不安で読めなくなる。
小野主上はいつも容赦ないけど、ほんとにもう容赦ないよね。
最後のああいうエピソードを読むと、デビルマン思い出しちゃうようになっちゃってるんだけど(エヴァのせいでね)、あれと一緒ってわけじゃないけどこういう事を人はするのよね〜っていうのがね。
敏夫のその後を画いた同人誌を読んだことがあるけれど、その時はこのエンディングを知らなかった(のに買ったんかい!)ので、今読んだらまた違う印象を持つんだろうなぁ。敏夫は嫌いじゃない。理解とか納得は別として、やっぱ主要キャラだしどこか思い入れて読んでたし。静信も嫌いじゃないけど、個人的に「そんなこと言ってたら人間やってけないじゃん」って思うので(実際そういう話でもあるんだけど)、敏夫の方が好きかもしれない。恵とか正雄はあんまり好きじゃないんだけど、それって自分の中にも大なり小なり通じる部分があるからこその同族嫌悪かな〜とか思ってみたり。大川親子も嫌いだなぁ。というか許容しちゃだめだと思う。だからって静信くらいまで行ったら人間止めなきゃ行けなくなるし。人類が矛盾だらけで、本当は精神的にも全然成熟していない、地球や人類以外の生命にとっては害でしかない、的な話は読むしねぇ。
しかし私は敏夫にはなれない。夏野にもなれない。たぶん名前もない屍鬼あたりが近いだろう。諾々と餌を狩る。最初は多少逡巡してもそのうち気にしなくなる。積極的な屍鬼にもならんだろうし。生き残っていれば狂気に簡単に巻き込まれるだろうし。
世に吸血鬼物とかヨミガエリの話は結構あると思うけれど、それをこういう視点で書いたものってそうないかな、とも思う。私が読んでないだけであるのかな?
なんかまとまらないな。面白いし漫画に期待もしているけど、魔性の子と一緒で読み返すのは辛いなぁ。